携帯電話会社のCMやニュースなどで、
「プラチナバンド対応」
「プラチナバンドを獲得」
「プラチナバンドエリア拡大」
といった言葉を聞いたことはありませんか?
通信業界では非常に重要なキーワードですが、
プラチナバンドって何?
なぜそんなに重要なの?
5Gとは違うの?
と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、元通信機器開発者の視点から、プラチナバンドの仕組みや特徴についてわかりやすく解説します。
プラチナバンドとは?
プラチナバンドとは、
携帯電話で利用される700MHz~900MHz帯の周波数帯の総称
です。
正式な技術用語ではなく、
「つながりやすい貴重な周波数帯」
という意味で使われる業界用語です。
希少価値が高いことから、
貴金属のプラチナ(白金)になぞらえて
「プラチナバンド」
と呼ばれています。
なぜプラチナバンドが重要なの?
理由はシンプルです。
電波が遠くまで届きやすいから
です。
一般的に、
周波数が低いほど
- 遠くまで届く
- 障害物を通り抜けやすい
という特徴があります。
プラチナバンドは携帯電話向け周波数の中でも比較的低い周波数帯を利用しているため、
通信に非常に有利なのです。
高い周波数との違い
例えば、
| 周波数帯 | 特徴 |
|---|---|
| 700MHz~900MHz | 遠くまで届く |
| 1.7GHz~2GHz | 標準的 |
| 3.7GHz~4.9GHz | 高速通信向き |
| 28GHz帯 | 超高速だが届きにくい |
となります。
つまり、
プラチナバンド
- 広範囲をカバー
高周波数帯
- 高速通信向き
という違いがあります。
建物の中でもつながりやすい
プラチナバンドの大きなメリットは、
障害物に強いこと
です。
例えば、
- 地下
- ビルの内部
- マンション
- 商業施設
などでも電波が届きやすくなります。
イメージとしては、
基地局
↓↓↓↓↓
建物
↓↓↓↓↓
スマホ
のように、壁を比較的通過しやすい特徴があります。
携帯電話会社が欲しがる理由
携帯電話会社にとって、
プラチナバンドは非常に重要な資産です。
なぜなら、
基地局の数を減らせるからです。
高い周波数の場合
基地局 基地局 基地局
○ ○ ○
多数必要
プラチナバンドの場合
基地局
○
広範囲をカバー
つまり、
設備投資を抑えながら広いエリアをカバーできます。
4Gと5Gでの利用
プラチナバンドは
4Gでも5Gでも利用されています。
多くの人が
5G=高速通信
というイメージを持っていますが、
実際には
5G高速エリア
高周波数帯
5G広域エリア
プラチナバンド
という使い分けが行われています。
楽天モバイルとプラチナバンド
近年話題になったのが
楽天モバイル
です。
楽天モバイルはサービス開始当初、
プラチナバンドを保有していませんでした。
そのため、
- 建物内
- 地下
- 郊外
などでつながりにくいケースがありました。
その後、
700MHz帯のプラチナバンドが割り当てられたことで、
通信品質向上への期待が高まっています。
プラチナバンドにも欠点はある
良いことばかりではありません。
通信容量が少ない
プラチナバンドは
広範囲をカバーできますが、
利用できる周波数帯域幅が限られています。
そのため、
超高速通信には向いていません。
混雑しやすい
利用者が集中すると、
通信速度が低下する場合があります。
5G時代のプラチナバンド
5Gでは、
- 高速通信
- 大容量通信
- 広域カバー
を両立する必要があります。
そのため、
高周波数帯
高速通信
↓
プラチナバンド
エリア確保
という役割分担が行われています。
今後の6G時代でも、
プラチナバンドのような低周波数帯は重要な役割を果たすと考えられています。
よくある誤解
プラチナバンド=高速通信?
必ずしもそうではありません。
プラチナバンドの強みは、
速度
ではなく
つながりやすさ
です。
そのため、
通信品質の改善に大きく貢献します。
まとめ
プラチナバンドとは、700MHz~900MHz帯の携帯電話向け周波数帯の総称です。
ポイントをまとめると、
- 電波が遠くまで届く
- 建物内でもつながりやすい
- 基地局数を減らせる
- 携帯電話会社にとって重要な周波数帯
- 高速通信よりもエリア確保が得意
- 4G・5Gの通信品質向上に欠かせない
スマートフォンが地下や建物内でもつながるのは、プラチナバンドが活用されているからです。
普段は意識することのない技術ですが、快適なモバイル通信を支える重要なインフラの一つと言えるでしょう。

コメント